ご挨拶
株主の皆様には、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、ここに第36期(2023年2月期)の業績についてご報告を申し上げます。
【第36期(2023年2月期)の業績について】
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中でも経済社会活動が徐々に正常化し、景気も緩やかに持ち直しの動きがみられました。しかしながら、国際情勢の悪化や円安の進行等により原材料やエネルギー価格は高騰し、物価上昇が続く中で、回復傾向にあった個人消費は節約志向が強まっており、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境としても、昨年4月及び5月の2カ月間は、上海でのロックダウンにより一時的にサプライチェーンに混乱が生じ、物流機能が低下する等の難しい一面もありましたが、安定的に国際貨物の輸送が行えるよう尽力してまいりました。
また、当社グループの主軸となる海上輸送では、当連結会計年度において、北米や東南アジア航路で運賃水準が下落し、さらに取扱量の多い中国航路でも2022年の秋口頃から一部航路で下落傾向にあります。しかしながら、未だコロナ前の運賃水準よりも高く、また円安が続く中で多くの荷主は物流コストが重荷となっています。国際物流の提案型営業を行う当社グループは、この状況を収益拡大に向けての大きな好機と捉え、新規顧客の獲得と既存顧客の取引深耕に取り組み、一貫輸送の更なる受注獲得を目指して精力的に営業活動を展開してまいりました。そして、円安の環境が続く中で、日本からの輸出貨物の集荷にも注力してまいりました。
当連結会計年度では、序盤の上海でのロックダウンの影響と中盤以降は円安進行により一部の顧客で輸入を控える動きもあり、コンテナの取扱量並びに通関受注は前年同期と比較して減少しました。しかしながら、前連結会計年度と比較し、海上運賃が高い水準で推移したことに加え、円安進行が収益拡大の更なる追い風となり、物量等の減少による収益の低下要因を十分に補うことが出来ました。また、DXへの取組みにも継続して注力する等して業務の効率化を推進し、可能な限りの販売費及び一般管理費の抑制にも努め、利益の創出を図ってまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における営業収益は69,463百万円(前年同期比15.9%増)と前年同期を大きく上回りました。また、営業収益が好調に推移したことにより、営業利益は5,288百万円(前年同期比47.7%増)、経常利益は5,605百万円(前年同期比46.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,684百万円(前年同期比55.7%増)といずれも前年同期を大幅に上回ることができました。
今後とも役職員一同、企業価値の更なる向上に邁進していきたいと存じますので、引き続き、温かいご支援ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。